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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
「ヒムラー貴方は?」
「連合軍に突入される前に、出来る限りの不味い物を処分する‥
武器は仕方が無いが、此処やナチ党本部には出せない実験資料が山とある、少しでも隠滅し後の連中に救いをくれてやるのも俺だろう?」
「軍事裁判‥
証拠が揃わなければ、罪が軽くなると?
難癖を付けて処断すると思いますがね??」
「それか連合軍に取り込まれるかだな‥
武器や実験に携わった研究者は、喉から手が出るほど欲しいだろうよ」
「研究者は比較的安全だろう、一番は我々親衛隊だゲッペルス‥
散々やって来た、根こそぎ捕まえ処断したいだろ、人道的と名を打って」
・・流石・・
2人共情勢を良く見極めている、ヒムラーが言った通り標的になるのはナチ党員と親衛隊幹部‥
連合軍は見逃さない、悪名高いヒムラーやゲッペルスを、それを2人共理解している。
「それでも本当に不味い物もある、残せないほどにだ」
「・・・
本当に不味い物は、アメリカにあると思いますよ‥
この国は関係ないようですが、天の雷という巨大爆弾、それでも連合軍側は人道的と言うんでしょうね」
「上には上が居る訳か‥‥俺達が小者に見えて来る」
「元々小者だったんだヒムラー、片田舎の小さな政党それも最右翼‥
それが良く此処までになったもんだ‥‥全ては指導者ありきだった」