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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第24章 遠い過去-大地の記憶
自分はずっと書庫に籠もっていたが、まさか盟主まで書庫に籠もるとは思わなかった。
それも見る書物は自分とほぼ一緒、だが目的は違うよう‥
自分はずっと探している、制御法の手掛かりを、僅かでも良いから何か出ないかと。
「・・紅茶淹れましょうか盟主?」
「・・・・・
ああ、そうですね‥
最近集中し過ぎですから、休憩は入れなければ‥‥勿論ルークもですよ?」
「はい、分かっています」
前にもあったが、書庫にティーセットを持ち込み、何時でもティータイムが出来るようにしている。
あれは‥‥自分が15才になる前の話‥
もう何十年前の話やら。
今は1960年初頭‥
まだまだ戦後復興とは言わないが、戦争の爪跡は随分消えた。
その分増えたのは新しい建物、巨大工場‥
元々この国は物を作り出すのが得意なお土地柄、次々と新しい技術を取り入れ自分のものとし、沢山の新しい物が生まれている。
ただし国民に入る収入は少ない、殆どを占領している国々が持って行く、賠償金だと理由を立てて。
「・・・どうぞ・・・
??その本は?」
サイドテーブルにティカップを置きながら、盟主が読んでいた本がつい気になってしまう‥
自分でも見た事が無い書物、盟主はこれを何処から??