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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第24章 遠い過去-大地の記憶
「・・・
私は‥‥一番やってはいけない事をしてしまった‥
街の人間を餌にするのはタブーの1つ、それも少年の頃から友人とも親友とも思っていた彼女に牙を立て‥‥私はこの時に心の一部が欠けてしまったんでしょう」
女性に心が動かない‥
ただの餌にしか見えない‥
女性に感情が籠もらない‥
多分この出来事が原因であり、気付いた時には既に女性に心を開けなくなっていた。
「友達、親友‥
本当にそれだけだったのでしょうか盟主‥‥」
「・・・ルーク??」
「今見た盟主は‥
彼女に親愛以上のものを持っていた、自分にはそう見えました‥‥親愛より愛情‥‥」
「・・どう・・だったんでしょうね・・
思い出せないんです、この時の私の感情が・・
私から欠落したもの、それが女性に対する感情だという事は理解しています」
ルークの言う通り、私が彼女‥‥ミアに抱いていた感情は愛情だったのか?
心地良い存在だったとは認識している、だがそれ以上は空っぽ‥
抜け落ちたものは、思い出す事も理解する事も今はもう出来ず。
私はずっと、此処から抜け出せない‥
だから一番思い出したくない記憶、私が壊してしまった‥‥その思いだけを心に残して。