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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第25章 稀少種の闇-享楽-
「稀少種の躰は朽ちる事は無ありません‥
此処にある棺の中も、奥の稀少種達も一切朽ちる事無く、生きていた頃の姿を保っています」
「・・・
髪色は違いますが、盟主に似ています‥
これが銀の盟主・・・」
「どちらかと言えば、父に似ているかも知れませんが‥
ですが父は元々はアジアン系日本人であり、私は欧州系を強く引き継いでいます、どちらとも言えないんですよ」
「確かにアジアン系には見えません‥
ですが棺に眠る銀の盟主も、アジアン系には見えないのは自分だけでしょうか?」
「いえ、血の誓約の影響で、アジアン系には見えなくなった‥
血の誓約の変化には個人差が出ます、どう変化するかは誰にも分からず、父は黒髪から銀髪へと変化、まるで母と対のように変化したんです」
長い歴史の中で、血の誓約を行ったのは稀な事‥
顕現するまでは普通の人間のまま、そして稀少種の血が完全に馴染んだ頃に顕現し姿が変わる。
父は黒髪黒瞳だったと私は聞いている、顕現後は銀髪に赤琥珀の瞳で少し欧州系寄り、これは母の血の力。
「どちらかと言えば、同じ外様だったので私は母より父と仲が良かったんです‥
そして最後の稀少種を見たのも父で、私が眠っている間に逝ってしまいました‥‥それ以来です、こうして父の姿を見たのは」