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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第25章 稀少種の闇-享楽-



「ハナセ!
セマイ場所はイヤダ!!」


「冗談と言いましたよ‥
それよりも相応しい場所があります‥‥耐えられますかね??」


「いったい何をされるおつもりで?」


今度は私がハールマンを外に引きずり、ルークは私の考えが読めず‥
吸血鬼と呼ばれるのならば、此処には一番相応しい場所がある。



「稀少種の衰退には、享楽の宴が関係していると言われています‥
ですから魅せて差し上げようと思いましてね、本物の吸血とはどんなものか」


「享楽の宴‥
先ほどの幻影の話にもあった‥‥」


外に出れば、大地はまた過去を映し出していて、繁栄の時代の城の状態、これは丁度良い。



「城の中に行きます、本来の方はかなり崩れていますので、間違えないで下さいルーク」


「勿論です盟主」


幻影の城壁を通り抜け、見た目は立派な‥‥だが本当は至る所が崩れている城の内部に入る。


その最中にも見える眷族達の姿‥
1000年前の話‥‥服はドレスかローブが多く、月色の瞳や緋色の瞳の眷族達が城内を歩く。


基本的に稀少種の瞳は異質であり、人間には絶対にあり得ない瞳の色が多かった。


それは自然を見る力がある為で、全ての稀少種は自然を物質として見る力が備わっている‥
星との共存こそが稀少種を生み出した‥‥私はそう思っている。



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