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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第25章 稀少種の闇-享楽-



どうしてこう、肝心なところで鈍さが出るのかルークは‥
儀式の間‥‥つまり餌を犯し奪うのは、ルークが一番見ていた筈なのに全く。



「・・本部遺跡の儀式の間は、私1人という事もあり、命を奪うという点以外は比較的綺麗です‥‥が、この当時はこれだけの稀少種が居り、なおかつ仮眷族も多数‥
決して綺麗事では無かった、逆に稀少種の負の部分‥‥そう言っても過言では無いんです」


「・・・自分は・・・」


ルークも血を奪う‥‥人間から‥
それでもルークなりに考え、無闇やたらに貪り付く訳では無く、人間から抜いた状態の血を吸収する方を選んでいる。


一旦置いてしまうと、血に籠もる力は弱くなってしまうが、ルークは餓えさえ無ければそれで良いと、幾ら言ってもこれだけは曲げない。


ルークの引いた一線を、私がこれ以上どうこう言える訳も無く、血の補給に関しては静観‥‥それが私がルークに出した答え。



「・・おや・・
どうやら大地は魅せてくれないよう‥
完全に幻影が消えています」


地下に降りたが、幻影は消え何も無い石作りの地下部屋があるのみ‥
せっかくハールマンにお灸を据えようと思ったのに、これでは私が少々不服。



「本当に気紛れ‥‥」


「自然は気紛れですよ、全面的に人の味方でも無い‥
大地が魅せてくれないんであれば、私が大地から記憶を引き出せば良い事」



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