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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第25章 稀少種の闇-享楽-



「・・・こんな・・・」


「クラウ・・オレでもシナイ・・」


肉を食い千切り、血の1滴も残さず‥
仮眷族という名の本能だけの動物。



『もう餌が無い‥
賢人共、餌の追加はまだかっ!!』


『人間など我々にすればただの餌に過ぎぬというのに、何故盟主はこの地に人間を住まわす?』


『玩具は側に置くこそ玩具と言わないか?』


『それもそうだ‥
見て楽しむ玩具も必要』


『気にいらぬば仮眷族とし使役すれば良い事』



部屋に居た女性達を餌にし、仮眷族が残りを貪る姿を見ながら、眷族共は酒を掲げる。


これが享楽の宴‥
稀少種の驕りの象徴。



「・・・
賢人は言われるが儘に次々と餌を稀少種に渡し、稀少種は餌の一番良いところを取り、仮眷族が残りを食らう‥‥そして‥‥」



『その汚らしい物を、さっさと始末しろ仮眷族共よ』


『『『はい・・』』』


先ほど私が調べた壁を仮眷族達が掴み、重い石の を左右に開いていく。



「・・・なっ!?」


「シタイ・・骨・・骨・・骨・・!!!」


壁の向こうには・・・堆く積み上げられた人間の死体、いや既に骨になった人間の残り。


これがこの部屋の秘密、餌とした死体を隠す為の部屋と、普段は本性を隠した稀少種達の狩り場‥‥
朽ちてもなお、この壁の向こうには死した人間の骨が放置されたまま。



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