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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第25章 稀少種の闇-享楽-
「・・・
何事も過ぎれば負荷が掛かるもの‥
見た通りに、稀少種は好き放題に餌を貪り続けた事が、稀少種自身の寿命を縮め衰退の道に進んでしまった‥‥私はそう思っています」
「根拠がありそうな言い分ですが盟主・・」
「・・根拠・・
餌を完全管理されている盟主と、一般の稀少種ではあらか様に寿命が違いました‥
盟主が500年ほど生きるのに対して、稀少種は300年ほと、違いといえばこの血の補給が一番関係していると思います‥
餓えより享楽を優先し、必要以上に人間の血を吸収、余剰が躰に負荷を掛けていたのは確かで、稀に暴走する稀少種も居ましたね」
力を持て余し、この地から降りて人間の街で暴れる‥
勿論盟主含むCross selsに粛正されるのが最後の道。
「私はその可能性に早くから気付き、必要以上の餌の補給をしなかった‥
この地から離れていた時期も、ギリギリまで人間に手を掛ける事はせず‥‥能力を普通の人間程度まで抑えれば、殆ど補給が必要無いと知り、私は人と変わらない状態で世界を旅したんです」
こうして稀少種だと、力も能力も抑える事をしなかったからこそ、出生率は落ち自身の寿命すらも短くし、稀少種は世界から消えた‥‥驕りが稀少種を消したのだろう。