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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第26章 稀少種の運命-金銀盟主-
そろそろ慣れて来た霧、幻影が現れる前触れ‥
この地を離れるまで、後何回これを見る事になるのやら。
「始まりますね‥
やはり予想通り、封印された時の出来事です」
「・・・・・」
霧が晴れ現れたのは上段に佇む父とその下に居る私、そして入り口付近に10名の賢人の姿‥
私が唯一あらか様に怒りを爆発させた出来事。
『ラシードお前は賢人と共に遺物と同調するのだ‥
お前に拒否権は無い、これは私が決めた決定事項』
『‥‥今更‥‥今更同調してどうだと言うんです?
稀少種は滅ぶのが道、それなのに今更そんな事をして何になるんですっ!』
『私の後はラシードお前、それで稀少種は最後‥
それでも最後の盟主としての道を、私はお前を賢人達に託す‥
本部遺跡で賢人達と共に遺物と同調しなさい、それが私の出来る事の全て‥‥』
『消える稀少種に何を期待しているんです父さん!
それで遺物が本部遺跡がCross selsが、続くとでも思っているんですか?
私はそうは思わない、稀少種が消えれば遺物もその力を失う、そう思っている!!』
産まれて600年、初めて‥‥そして最後に父に楯突いた‥
あくまでも盟主を存続させようとする父に、後が無いのにCross selsを動かそうとする父に。
『それがお前の意見か?
だがこれは盟主と賢人が決めた事、覆る事は無い‥
確かに稀少種はラシードで最後になるだろう、それも運命の1つなのだ』