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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第26章 稀少種の運命-金銀盟主-
『『『全ては盟主の為に‥』』』
父の前にひれ伏し礼の姿勢を取る賢人共と、また私に触れ悲しく考えているような父。
『・・・願わくば、パートナーを見付け、善悪均衡の取れた盟主になって欲しいラシード‥
永遠の命には、対になり支えるパートナーは不可欠なのだ、心を閉ざしたまま永遠をさ迷う事だけは無いよう、それを理解する日を私は心から願っている』
父が私から手を離し、賢人共が気を失っている私を大広間から連れ出すまで、父はその場に立ち尽くし、ただただ私を見詰め悲しい顔をしていた・・・
「・・・盟主・・・」
「なんですかルーク‥
ルークの知りたい事は全て判明しました、まさか中央施設だったとは、本当に裏をかくのが上手すぎます」
此処まで知れば居室は必要無いだろうと判断し、私とルークは危ない城の中から、また車の近くまで戻って来ている。
「‥‥盟主がお知りになりたかった事は‥‥」
「全く手掛かりが無かった訳では無いですが、肝心の記憶の欠落の件は無かったですね‥
そこまで困る訳でもありませんから、これで良いですよルーク」
「良いのですか?
もしかしたら居室に秘密があるかも知れません、それなのに??」
「ええ‥‥色々知れただけで十分‥
これ以上辛い記憶を見続けるのも‥‥」