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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第26章 稀少種の運命-金銀盟主-
「ミア私は‥‥‥」
『ラシードは悪くない、悪くないの‥
金と銀の盟主様から聞きました、ラシードが無意識だっただろうって、だからラシードは悪くない』
「無意識でも、私は本能のままに犯し血を奪い死なせてしまった‥
それは私が一番してはいけなかった罪です」
『・・・そうやって一生後悔するの?
そうやって1000年もの間、自分を責めて来たの?
そんなの私が嫌、そんなのラシードらしくないわ』
腕の中のミアを見ても、動揺はすれど私の心は変わらない。
「それが今の私なんです‥
もうミアと一緒に居た頃の私には戻れない、天使の心を無くした冷たい盟主、それが今の私です‥‥すみません‥‥」
『じゃあ、どうして謝るの?
天使の心を無くした冷たい盟主と言うのだったら、私を見て謝ったりしない‥
大丈夫‥‥ラシードの心の中には、ちゃんと天使の心がある、それを思い出して欲しくて私はこうして待っていたんだから』
「私が?
散々人間を殺し、心1つ動かないというのに、天使の心が残っていると言うんですかミア??」
どれだけの人間を餌とし、どれだけの人間を操って、私は人間を殺めて来たのか?
数など数えるだけ無駄な話、沢山の屍を踏み越え今の私は存在しているというのに。