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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第26章 稀少種の運命-金銀盟主-
『良かった、1000年経っても同じ事を思ってくれて‥
‥‥‥大好きだったわ‥‥ラシード‥‥』
「・・・ミア・・・」
ミアが背伸びをして私に唇を重ねて来る。
それを嫌だとは思わない私‥
演技以外のキスは嫌いだというのに、ミアの自然なキスは嫌じゃない。
『今になって初めてキス‥‥しちゃった‥
ラシードの唇って、柔らかくて暖かい』
「それは私の台詞ですよミア‥
ミアの唇も柔らかくて暖かい‥‥ずっと触れていたいほどに‥‥」
今度は私からキスをする‥‥ミアに‥‥
重なる唇を離したくなくて、何度も何度も少しずつ角度を変えながら唇を触れ合わせ、頬に触れてぬくもりを確かに感じて、私達はキスを繰り返す。
『ラシード ラシード‥‥‥』
「‥‥ミア‥‥」
吐息混じりに呼ばれる私の名‥
もう誰も呼ばない本当の私の名、人間で私をラシードと呼んだのはミアだけ、何故かミアにだけは名前を呼ばれるのは嫌では無かった。
『やっと思いが叶う‥
‥‥抱いて‥‥ラシード‥‥』
「それは‥‥
私は‥‥二度もミアを傷付けたくありません」
『また私を食べるの?
・・・違うでしょう、愛し合う為に私を抱いて欲しい、ラシードに愛されたい躰も心も、それが私がラシードにしてあげられる事』
「餌になどしません!
あの頃はともかく、今は抑えるという自制心はあります、二度と‥‥あんな事はしたく無いんですよミア」