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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第26章 稀少種の運命-金銀盟主-
ミアは顔を埋めている私に頬ずりし、先を促してはまた話して私を翻弄しているよう‥
どうやら1000年待った分の埋め合わせ、そんな気がしないでも無い‥‥私的には十分心地良いが。
「・・ミアは強い、私は1000年経ってもこうなのに、ミアは初めから私より強かった‥
もっと早く此処に来るべきだったと、今は思います」
『私は強くなんか無い、さ迷いながら何度も挫けそうになって魂が変化しそうになったか分からない‥
それを助けてくれていたのが銀の盟主様、時々此処に来ては私に気を使ってくれた‥
自分達が力を与えてしまったから、死しても辛い思いをさせると‥‥でも半分は愚痴を言いに此処に来ていた、特にラシードが封印されてから誰も話し相手が居ないからって‥』
「‥‥父が‥‥」
『無理矢理した事を少し後悔していて、よく私に愚痴るの‥
遺物はラシードを本当に冷たい盟主に変える、遺物がラシードの記憶に手を加えるんじゃないかって心配していた』
「っっ!!」
それは私が知りたかった事。
という事は、この不自然な記憶の欠落は遺物が原因、そして父はこの可能性に気付いていたと。
『遺物は完全な永遠の盟主を求めるから、ただでさえ心の欠片を封じ込めているラシードに、更に追い討ちを掛けるのではないか?
だから銀の盟主様は私に言ったわ、何時になっても良いから、この事実と欠片を取り戻させてあげて欲しい‥‥そうずっと願ってた私と同じく』