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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第26章 稀少種の運命-金銀盟主-
『それで良いと思う‥
それこそ一長一短で、何時かは本当になればラシードは良い盟主になれるわ‥
だってそれがラシードだもの、私の知っている心穏やかで優しいラシードだもの』
「・・何時かは・・
昔の普通の私に戻れますかね‥
私もあの頃の私が良かった、素朴で穏やかで小さな幸せでしたが、確かに周りにもミアにも愛されていたと思います‥
今はそんな小さなものすら無いんです、何時かは見付けたい‥‥小さくても穏やかな日々‥‥まだ夢物語ですが」
『夢を叶えてラシード‥
パートナーを見付けて、心穏やかな日々を取り戻して‥
‥‥私だったら良かったのに‥‥私では無かった‥‥私だったら1000年もラシードを苦しめ無かったのに‥
言っても詮無い事ね‥‥‥』
「必要だったと‥‥この1000年は必要だった、意味はあると私は思います‥
ミアと私が過ごした1000年は決して無駄とは思わない、星は必要無い事をさせません、だから必要だった‥
ミアには辛い思いをさせましたが‥」
何事にも無駄は存在しない、父が星を詠んでいたのならば、遺物への封印もミアに力を貸したのも星の巡り‥
何故そこに気付かなかった私は、全ては星に表れていた筈。
(その記憶すらも封じられていた?
総合的に考えれば全ては遺物に繋がる、私を永遠なる盟主にする為‥‥‥やってくれますね!!)
1000年もの間、遺物に振り回されていたとは‥
だから父は星に表れないミアに託した、死した人間は星詠みの範疇外、それを考慮されていた。