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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
「・・・・・」
成り行きと他に任せる気が無かったので、ハールマンの教育は自分が受け持ったが、それ以外は相変わらず書庫の中。
もう半分無意味な事は分かっている、廃城の幻影を見た限り此処に手掛かりが殆ど無い事も。
それでも僅かな手掛かりと、盟主に言われた古語を修得する為に毎日書庫には来ている。
「はぁ‥‥
ルーン文字、古代ローマ文字、エジプト象形文字‥‥どうしてこんなに難解なんだよ」
ルーン文字と古代ローマ文字は、一応現代語訳はあるが、象形文字に関して言えば最近エジプトで手掛かりが発見されたらしく、現代語訳になる詳しい読み解きはこれから先の話になるらしい。
(でも盟主はご存知そう)
この草か何かで出来た古い巻物を平気そうに眺めていたのは確か、何処まで古語に精通しているのか自分でさえ把握は出来ない。
「それは良いんだけど‥‥」
どうしても気になる事が1つ‥
あの話にあった書物の所在、ロシアの中央施設。
盟主は暫く捨て置いても支障は無いと言ったが、何時かは必ず必要になる物‥
それも踏まえてハールマンを引き込んだのか?
(いや違う‥‥
ハールマンでは役不足、管理しているのは中央トップなんだ、下手な暗殺者では返り討ちだと思う)