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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-

暗躍と暗殺の賢人は比較的外への自由は利くが、それも全て盟主の意思次第‥
賢人の責務として行動をする事もあるが、暗躍と暗殺という性質上、他の賢人のように決まった居場所が無いに等しい。
とはいえ盟主の従者という立場を崩しておらず、自分は変わらず盟主の従者のまま、盟主の近くに控えている、それが自分の居場所。
その当たり前だった居場所を捨て長期で潜入出来るのか?
子供の頃から当然としていたこの場所を捨ててまで。
「・・・自分は・・・」
盟主に諫言すれば、某の命はくれるだろう、そして自分が居なくても盟主は1人で行動する‥‥躊躇いも無く。
だからこそ踏ん切りが付かない‥
盟主の側という自分の居場所を失ったら、そう思うと自分は怖いのか?
当たり前だった居場所を失う、その恐怖に自分は自分自身決断が付かない・・・・・
(動くべきところは動くべきでしょう)
タイミングは賢人の交代時期の今しか無く、今の賢人が引き継ぐ次の賢人候補に己の責務を伝授し、そちらに気を取られている今がベスト。
だから私はルークを呼んだ、やって貰いたい事がある為に。
「お呼びでしょうか盟主?」
「ええ、ルークに頼みがありましてね」
「頼み?
その‥‥命じゃ無いのですか??」

