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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
相変わらずルークは、肝心なところで空気を読まないというか、何故論点がズレるというのか‥
魂の状態であまり長く行動は出来ない、だからルークの天然は無視して、話す事だけを手早く話した
『大戦中の物です、効果は強く誘導次第で何でも吐いてくれると思いますが、人体に与える被害も甚大‥
手早く聞き出さないと、ただの廃人を作るだけ、時間勝負ですよルーク、私が手伝えるのは此処まで‥‥1ヶ月で動けば良いですね‥‥‥』
「はい‥‥‥って盟主!?」
『そろそろ限度‥
また余裕があれば出て来ます、約束は出来ませんが‥‥‥』
魂が引き戻される‥‥肉体へ‥‥
本当は私の方は遺物の記憶と格闘中、それを無理して悩むルークの前に魂を飛ばしていた。
「つ‥‥
少し他に気を向けただけだというのに、随分と暴れますね?
そんなに1人は嫌ですか??
私を1人にしたくせに我が儘な事」
荒れ狂う力を私の力で抑え、私はまた遺物の記憶を見る‥
この遺物が出来た頃から現在までの膨大な世界の記憶を、私は遺物と共有する力も記憶も全て、それが互いに1人だけ残ってしまった遺物の意思。
唯一残った私と、唯一残った遺物‥
遺物は望んだ永遠の盟主を、遺物の意思を汲み取れる者を、それが遺物が私に行った行動原理‥
遺物は感情の幼い子供、だから私の記憶で感情を教え、遺物は世界の記憶を見せる、これが私が選んだ遺物との共存方法。
感情を覚えた遺物は、私に従う事を選んでいる‥
まるで大きな子供を持った気分‥‥とは言いたくない・・・