この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
「そう‥‥影でも人の形で居るのに、遺物というのは不自然です‥
‥‥名前必要ですか??」
『・・・・・・・』
遺物からは嬉しいという反応、これは名前を付けて欲しいらしい‥
その方が私の方も気楽に呼ぶ事が出来る。
「・・・そうですね・・・
本当に女性か男性か分かりませんが‥‥‥"アリアンロッド"というのはどうですか?
分かっているとは思いますが、ケルト神話の女神の名"銀の輪"の意味、輪は無限を意味し、あなたに相応しいと思いますがね?」
『・・・・・』
歓びの意思、どうやら遺物はこの名前が気に入ったよう‥
何故"銀の輪"という発想が出て来たのか私自身も疑問だが、不思議とそんなイメージが湧いた。
「ではアリアンロッド、私に少し外の世界を見せてくれますか?」
『・・・・・』
同意の意思、だから見える遺跡内も居城も、動かずして全てが見える。
「・・おや?
ああ捕まえましたか、ハールマンの格闘も面白い‥
最後には顔を引っ掻くとは‥‥くすっ‥‥」
見えるのは遺物の間での、ハールマンと門と鍵の賢人の戦闘‥
本部遺跡を守護する門と鍵の戦闘力は本物、殺るのでは無く捕まえるはハールマンも中々に苦戦、最後には肩の上に飛び乗り顔を引っ掻き背中に渾身の一撃を入れるとは、やり方が野性児ハールマンらしいというか。
「ん?
面白いでしょうハールマンは、何時もこう予想外の事をしてくれます」
『・・・・・』
アリアンロッドのハールマンに対する興味、これが後々ハールマンの運命を決めるものだとは、私ですら予想出来なかった。
遺物は明確な未来のビジョンは見せない・・・