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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
"・・・ジャラ・・・"
「・・漸く目が覚めたか門と鍵の賢人、遺物に近付くな、それが盟主の命だった筈、何故遺物に近付いた?」
「・・・貴様・・・
暗躍‥‥‥初めから‥‥‥」
ハールマンが少々やり過ぎ、門と鍵が意識を回復するまで半日近く‥
やり過ぎとか手加減という言葉が無いのがハールマンらしいが、無駄な時間とも思わなくも無い。
「俺は聞いている、何故盟主の命に逆らい遺物に近付いたか」
「素直に答えるとでも?」
「いや、仮にも本部遺跡を守護すはる門と鍵の賢人、鍛えている分耐える事も造作もない‥
だから用意した、素直に吐いてくれる方法」
「同じ賢人に手を掛けると?
ああ調教と拷問を殺った貴様だったら簡単に手を掛けるな」
「・・・
余計な事を‥‥
調教を殺ったのも、あんたを捕まえたのも全て盟主の命、だからこそ俺は簡単に手を下す‥‥盟主の為に‥‥」
調教と拷問‥‥随分と前の話で思い出したく無い話だというのに、門と鍵は自分‥‥‥いや俺の神経を逆撫でする、一番嫌な話で‥‥
「まあ良いさ、始めっから話すとは思っていない‥‥俺も盟主も‥‥
だから盟主は俺にこれを渡した、あの方のご判断は正しい」
俺はテーブルの上にある注射器を手にする、勿論青い透明の小瓶と一緒に、盟主の命じられたままに。