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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
「薬で言う事を聞かそうってか、麻薬程度でどうにかなると思うなっ!」
手足を拘束している鎖をジャラジャラと動かし俺を威嚇するが、俺がそんなもので動揺する筈も無い‥
こんなのは大戦中に散々見て来た。
「中身が麻薬とは言って無い‥
‥‥違うな、麻薬の方がまだマシだったと言った方が良いのか?
こいつは大戦半ばで開発された物らしい、資料なんか残っている訳が無いから、どの程度の効果かは盟主しかご存知ない、俺は使えと託されただけだ」
小瓶から注射器に液体を移し、暴れる門と鍵を気にせず腕に注射を打ち込んだ!
「・・くっっ・・・」
「即効性らしいとは説明を受けたが、正確なところは分からない‥
時間勝負か‥‥‥」
打った当初は暴れていた門と鍵も、時間の経過と共に大人しくなり、最後には項垂れ意識はあるが完全に動かなくなった。
そろそろ良い‥‥と思う。
「・・遺物に近付いたのは、遺物を制御するつもりだったのか?」
「・・・・・ああ・・・・・」
微かだが門は答える、yesかnoでも良い、確定な情報が欲しい。
「お前が遺物の制御法を持っているのか?」
「・・俺じゃ‥‥無い‥‥本当に持っているのは‥‥中央トップ‥‥ニコライ‥‥
盟主に何かあった時‥‥こちらから打診すれば‥‥向こうは情報を開示する‥‥それが昔からの‥‥中央トップと門と鍵の契約‥‥‥」
やはり書物は中央施設、そして現在の所有者は中央トップのニコライ・グロネンコ‥
門と鍵は賢人への橋渡し、制御法を確実に守る為に1人にした‥‥これが正解なんだろう。