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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
どの程度の間、盟主はそうして考えておられたのか?
自分は立ったまま盟主の次の言葉を待ち、盟主はやれやれという顔で立ち上がり、何時ものお気に入りの窓辺に腰掛けた。
「・・ルーク、私が出来る事は少ない‥‥それでも良いですか?
私は中央に直接手出しは出来ません、ですからルークが潜入してしまえば私は手を貸す事は無い、今度こそ己自身の力と考えだけで中央に潜入し書物を奪取出来ますか??」
「勿論ですっ!
自分はそんな甘い訓練を受けて来た訳ではありませんし、罠など突破して見せます‥‥邪魔者を全て排除してでも!!」
「・・今の中央は邪魔者だらけです・・
手が出せない分、余計な慣習がはびこり、ドンドンと本部と離れて行く‥
餌‥‥人身売買と世界中の表で権力を持つ者との繋ぎ、それが本来の中央の役割だった筈なのに、裏の世界を掌握し好きな事をやっている‥
まあ、そこは別に良いです、問題はそれを許す今の上位階級であり私腹を肥やす事しか頭に無い、落ちたものですよね中央も」
「・・・・・」
何が言いたいのか盟主は?
中央の腐敗は今に始まった事では無く、数百年は続いていると言われているのに、今更それを持ち出すとは盟主のお考えは何??