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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第28章 日本という国ーもう1つの祖国ー

「・・・どういう事ですかっ!?」
あのコンラート・ゼクスと名乗った、日本語を話す男に会ってから1週間‥
急に私有地の借り受け許可の通知が来た。
「許可は下りたが、契約上ルールが厳格に決められていて、これが細かい細かい」
上司は契約書を俺に見せてくれる‥
確かに細かい内容、まさかこんなに制限が付くとは。
・決められた道から外れない、他の場所に行かない
・全ての作業並びに出来上がる巨大望遠鏡の情報開示
・私有地内に当たり、向こう側から警備と調査員同行
一番大きなのはこんな感じだが、その他にも細かい取り決めがされていて、契約違反は私有地の立ち入り許可を破棄する、そう明確に書かれている。
(本当にあの男が?
あれだけ無視されていたのに、1週間かよ)
ずっと契約書を見ていき、最後に西独国首相とミュンヘン市長の署名、そして向こう側の所有者の署名が入っている正式な契約。
「・・ゴールド・クルス・・」
これが私有地の所有者の名前‥
取って付けたような、あだ名のような名前にも見えるんだが。
「あまり声に出して名前を呼ぶな‥
その名前を出しただけで睨まれ殺られるとも言われている、朝比奈は外から来ているから怖さが分からないだろうが、この土地で名とあの私有地の話をするのはタブー扱い‥‥裏社会に触れたくないのさ」
「裏社会‥‥あの場所が‥‥」

