この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第28章 日本という国ーもう1つの祖国ー

「・・ただいま・・」
ミュンヘンに来てから俺は政府が用意したアパートに住んでる‥‥妻と一緒に‥
日本を出る前に妊娠を知って、1人置いて来る事が出来なかった。
本当は日本で出産の方が妻も精神的には楽だっただろうに、俺の言葉に頷き一緒に独国まで来た女‥
俺的には安心出来るが、妻的にはどうなんだろうな?
「お帰りなさいあなた‥
今日は日本から荷物が届いたので日本食よ?」
「へー
久しぶりだな日本食‥
シャワーを使って来るから、その間に用意しといてくれ‥‥楽しみだ」
「・・ええ・・」
妻は何も言わない‥
まだ独国語が不慣れで、なかなか外出も知り合いも出来ないというのに、文句1つ言わず俺の帰りをこうして待つ。
元々従順な女だが、もう緊縛者じゃ無いんだ、もう少し自由に独国を満喫しても良いんじゃないか?
俺でさえそう思ってしまう。
シャワーから上がって見れば、ご飯に味噌汁それに肉じゃが‥‥本当に久しぶりの白いご飯の日本食が並んでいる‥
独国じゃ日本食の食材は殆ど売っていない、こうしてたまに日本から送ってくれるのが頼み。
「旨そうだな」
「でしょう?
やっぱりご飯に味噌汁よね??」
テーブルに座れば、日本に居た時のような懐かしい匂い‥
それに惹かれて俺は飯を食い出した。

