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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第28章 日本という国ーもう1つの祖国ー

「・・・なあ・・・」
「どうしたの??」
「やっぱり日本に戻った方が良いんじゃないか?
お前も日本で出産の方が楽だろ?」
それに妻は俺の顔を見てニコリと笑う。
「・・・嫌よ・・・
寂しがりなあなた1人を置いてなんて帰れないわ、帰る時は一緒‥‥勿論子供を連れてね?」
「・・・・・」
毎回こう言われてはぐらかされる‥
小柄で可愛らしいが合っている女だが、芯の強さは男並みなんだ、今時古臭くなった妻は黙って夫に従うを実践しなくて良いから、素直に辛ければ辛いと言えば良いのにな。
「・・・そう言えば・・・」
「なに?」
「街で日本人のハーフだという独国人に会った、勿論日本語も話せる‥
彼奴だったらお前の良い話し相手になれそうな気がした」
「珍しいわね、日本人とのハーフなんて‥
独国って白人ばかりで、私達みたいなアジア系は目立つのに居たのね」
「見た目は完全に白人だ、本人も普段はハーフという事を隠しているらしい‥
あまり良い事が無いんだろうなハーフとバレたら」
「どちらでもあって、どちらでもなし‥
それは辛いと思う、だから隠しているんじゃなくて?」
「かもな‥‥
今度会ったら誘ってみるさ」
会えるかどうかは分からないが、あの秘密クラブに出入りしていれば必ず会える、そう思う事も出来る‥
後は運任せだ・・・

