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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第28章 日本という国ーもう1つの祖国ー

「こっちでも米を使った料理があるのか」
「あります‥‥
アジアは米文化ですから好みかと‥」
テーブルに着けばパエリアからピッツァ、パスタにデザート‥
一々介入されるのも邪魔くさいと思い、一気に全て運べと指示を出していた。
早速悠真がパエリアを取り分ける、余程気になるんだろう‥
私も合わせてパエリアから、こういう個人的な食事にルールなど無用。
「・・・旨い!!
でも米が少し固い、これが普通?」
「そうですね普通だと思います」
「日本の米と違うんだな、そして白米で食べる習慣も無いのか??」
「無い‥‥ですね‥‥
何事も味を付けたがるのが欧州料理、1品が1つの世界‥‥そんな感覚ですか‥」
1品1品に意味がある、でなければ1皿に複数盛り付け意味を出す、これが基本であり西洋風の捉え方。
「米におかず汁物を会わせて1食という日本の感覚と違う‥
ついでに言えば、こっちに居ると日本食が中々食べられないのが悩みなんだよ」
「日本食‥‥私は食べた事はありません、そしてアジアの食材は殆ど独国には入って来ない‥
多分鮮度の問題、遠いですからね日本という国は‥」
「・・そうか・・
米や味噌醤油‥‥長く保存が効く食材は沢山ある、かくいう家は日本から送らせているんだが、頻繁とはいかないのが実情‥
妊娠している妻に少しでもリラックスさせたいが、上手くいかないもんだ」

