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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第29章 命の重さー盟主の嘆きー

"・・カタン・・"
古めかしい音がして、その部屋の扉が開いた‥
この部屋は、昔ルークが使っていた部屋、中も当時のまま何1つ変えていない。
「・・・
もう懐かしいくらいには時が経っているんですよね・・・」
ルークが15才だったあの頃、あれから50年以上の時が流れ、そしてルークは私の元には居ない。
連絡を禁じたのは私‥
だというのに、この部屋を見ていると色々な事を思い出す‥
それだけこのセーフハウスには思い出が沢山詰まっている、だから悠真にこのままと言った。
「・・・
淋しいんですかね私は?
ルークが行って10年‥‥早く事を成して戻って来なさい‥
私の方は目処が立ちそうですよ」
机を見ればミュンヘンのガイドブックらしき物、あの頃のルークは居城から外というのに慣れていなく、密かにこんな物を読んでいたとは。
「くすっ‥‥
本当に懐かしい、あの頃はあの頃で楽しかったんですよ、ルークは困っていましたが‥」
私はまだ約束を果たしていない‥
ルークに言った約束を、世界を使って遊ぼう‥‥ルークと一緒に‥‥
今は少し考えは変わったが、ルークと一緒にという考えは変わらない‥
独国から出て世界へ、ルークと一緒に世界中を回っても良い、盟主としてではなく普通にただの人間として私は回ってみたい。
もう少しで掴める夢、残るはルーク次第。

