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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第6章 ルークの面倒とミュンヘンの夜2
私はただ本部遺跡を出る時に、宝物庫から少々宝石を持ち出したに過ぎない‥
そして宝物庫の入り方を知っているのは、今はもう私1人だけ。
私自身は宝石などに興味は無いが、あの中の宝石がどれだけの価値があるか知っている‥
大国の1つや2つを簡単に動かせる程の価値、私の認識はそんなもの。
「こ・・・これは!?」
女主人が呼んだ鑑定士が、あの宝石を鑑定して腰を抜かしている‥
まあ‥同然なのだろう、街の鑑定士程度では、簡単に拝める代物でも無い。
「それで?
このネックレスの価値はどうなのよ??」
「奥様‥この中心の石はスターサファイア‥
価値で言えば、この娼館を‥いや、独国中の娼館の女を、全て好きに出来るだけの価値があります‥‥
こんな貴重で稀少な石は、独国王家でも露国王家でも、そうそう持てるものでは無い・・・」
「なんですって!?」
女主人の驚き顔が滑稽だが、今の話はそこではない。
「これではっきりしましたね‥
では彼女を借り受けましょうか・・」
「もっ‥勿論ですわ!
何日でも‥いえそのまま所有しても宜しいですわ旦那様・・」
「所有は必要ありません、邪魔になるだけの事‥
そうですね何時返すかは相手次第、それでどうですか?」