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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第29章 命の重さー盟主の嘆きー

「逆に孤独だったからこそ、これが書けた‥‥俺はそう思うが過去の話か‥
それで?その手に持っているのは??」
「過去なのか現在なのか‥‥
世界がこれを恐れ封じるのは、大戦末期指導者は独国を脱出し、今でも世界を狙っている‥‥そんな噂のせいです‥
ああ、これの説明でしたね、これは香草‥‥日本で言えば‥‥そうですねお香の類いかと、ただし匂いを楽しむ為では無く薬草ですが、効果はあると思います」
私とした事がつい余計な事を‥
それだけ思い入れがあったんでしょう私も、だからこそ最後の仕掛けの話を思い出してしまった。
「世界をな、それが禁書扱いになる理由、今も恐れているのか‥
それにしても香草?
香では無く薬草なんか誰に使うんだ?」
「先ほどの女性にです、少々意識が薄いようですので使ってみようかと」
「・・・・・」
悠真は考え込むような黙り‥
此処に来る時に私が言った言葉が、かなり効いているよう‥‥本来の悠真は知りたがりですからね。
「ともかく部屋に戻りましょう‥
実践しなければ、何事も分からない違いますか悠真?」
「それもそうだ」
微妙にかわしはしたものの、私は悠真を連れ立って女が居る主賓室へと戻る‥
そこで女の足元に皿を置き、香草に火を灯した。

