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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第29章 命の重さー盟主の嘆きー

「お香と同じく煙に効果があります‥
麻薬的な変な物は入ってはいませんが、女性だけにに効く軽い興奮物質は入れさせて貰いました、少し時間は掛かりますが」
「良く知っているなコンラート、香草でも香でも配合は難しいって聞いた事がある」
「私のような古い家系になると、こうした伝承のような書物が残っていますので、子供の頃に覚えました」
「日本人とのハーフじゃ?」
さて、どう言えば良いのか‥
隠し事はあるが嘘は言っていない、これは私なりの拘り‥‥昔から。
「父は日本人ですが、母は独国の古い家系‥‥貴族とか呼ばれる類いの末裔です‥
今はもう身分など関係無い時代ですが、残るものは残るんですよ悠真、私はその知識を有効に使っているだけに過ぎません」
「確かになあ‥‥
日本も昔は華族とか士族とかいう身分制度があったが、戦争が終わった頃に解体し1市民という事になっている‥
とはいえ、得た莫大な富と名誉で未だ上に居座る連中が居るのもまた確か‥‥コンラートはどっちなんだ?」
「・・・見たままかと・・・」
これに答える事は出来ない‥
私の身分‥‥Cross sels(クロスシールズ)盟主とは口には出来ない、ただの金持ち‥‥その程度に考えてくれれば良いのだが、悠真はどう取るか?

