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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第29章 命の重さー盟主の嘆きー

「お願い殺して‥‥
もう嫌、犯され責められるなんて嫌‥‥
死んで楽になりたいの‥‥」
「っっ!!
‥‥死んで何があると言うんですっ!」
「コンラート!?」
死んで楽になど‥‥なる訳が無い!
生き延びれば‥‥生きてさえいれば、人形でも道があるものを、何故人間はすぐ死に走ろうとするっ!?
急に大声を上げた私を凝視する悠真、今はそんな事は関係無い‥
私は理由無く死ぬのが許せない、さも人間の特権であるが如く死を選ぼうとする事が許せない。
アドルフの時は耐えた、それが必要だと理解していたから‥
だがこの女は、今死ぬ事で救いがある訳でも無く、死ぬ事で自分の運命から逃れられる訳でも無い、何故それが分からない!
「‥‥死にたい‥‥」
「死ぬ事は許しませんよ‥‥私が‥‥
何故簡単に命を捨てようとする?
人形でも生きてさえいれば、飽きられ自由になれる可能性が残っていると言うのに、何故死を選ぶ??」
「慰み者‥‥もう耐えられない‥‥
酷い事をしないで、私を蹂躙しないで‥‥私を壊さないで‥‥」
生きる事が地獄というのなら、もう一度人形に戻してしまえばいい‥
その為の記憶処理だというのに、私とした事がしくじるなど!

