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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第29章 命の重さー盟主の嘆きー



「コンラート今のは?」


「おまじないですよ、女を眠らせる為のおまじないです‥
此処の後始末は私がやりますから、悠真は帰った方が良い‥‥待っていますよ奥様が‥‥」


「‥‥だが‥‥」


「後始末は私1人の方が都合が良いんです、意味は分かるでしょう悠真?」


「‥‥‥分かった‥‥‥
明日の朝にでも連絡する、いいな?」


「えぇ、それで構いません」


眠る女を見詰めるばかりで、俺の方に振り返らないコンラート‥
説明する気は無いと拒絶されたようで、俺は何1つ出来なく主賓室から立ち去った・・・







「・・・・・・・」


ずっと悠真の気配を探っていたが、悠真は私の言う通りこのセーフハウスから出たよう‥
そして私も漸く肩の力が抜ける。



(・・・・
久しぶりに居城以外で力を使った)


先ほど女に使ったのは私の力‥
女の精神に入り込み、記憶だけを‥‥消した‥‥
多分人形としても使い物にはならない、あった記憶は全て消してしまったのだから。



「・・・はあ・・・」


最初に居た衣装箱に寄り掛かり溜め息1つ、今ので力の均衡が狂った、そして軽い飢えも私を襲う。



「人間を助け人間を殺す、矛盾していますね私も‥
願い‥‥聞いた方が良かったのでしょうか‥‥」


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