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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第29章 命の重さー盟主の嘆きー

「調べたんですか‥‥
エルンスト・クラフト‥‥ミュンヘン出身の占星術師であり、軍の名の元に過去の技術を研究していた研究者‥
星詠みの復活には、星を全て見渡せる望遠鏡が必要、彼が調べたのはここまでで終戦前に死亡しています
私はこの続きを研究していた、当時では技術不足で無し得なかった巨大望遠鏡、そして星詠みの知識をデータ化し、コンピューター制御で運命を弾き出すというのが私の結論」
「壮大な計画に俺達は乗せられた訳だ‥
そして全てを仕組んだのがコンラートあんた自身だったとは、だからCross selsまで動かした‥‥自分の為に!」
「私は初めから言いましたよ、佑真の計画は私の目的にも関わっていると‥
Cross selsを動かしたのは、それが必要と判断した為であり上手く話を通したに過ぎません‥
佑真の方が私という人間を誤解しているんです、私は善人では無くその逆、必要であれば幾らでもこの手を血で染められる人種」
「じゃ何故助けた?」
「先があったからと言った筈」
「幾らでも血で染められるんだったら、先がある人間でも殺せたんじゃないかコンラート?」
「・・・・・」
一番痛いところを佑真に指摘され、私の方が言い淀む‥
何故助けたか?何故心の琴線に触れたか??
私でも明確な答えが出せないというのに。

