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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー



「もしもの可能性‥‥
もし親父が言うように貴族の末裔だった場合、名前を引き継ぐ事が慣例であるんだ‥
そしてコンラート・ゼクス中将の生死は不明、他の将校達と一緒に死んだとも、逃げた将校達に含まれていたとも言われるが、誰も足取りを掴めた者は居ない‥‥戦後の不思議話の1つなんだよ」


「貴族は名を引き継ぐ‥‥」


それでも歳が合わないだろ?
それとも孫か名にかに当たるのか??



(‥‥いや、何となく繋がらない‥‥)


金持ち、事業家、貴族、裏社会‥‥
どれを考えても、何処かで線が切れてしまうコンラート、逆に所長の話の方がコンラートに符合するんだ‥‥恐ろしいほどに。



「何を言われても‥‥
俺も暫くコンラートに会っていない、勿論妻のところにも顔を出していないんだ‥
会わせたくても何処に居るのかすらサッパリ分からん」


「だが、どうしてもの連絡先に彼の番号を書いていなかったか朝比奈?」


「どうしてもで使う事は無いと思い書いた、それだけなんだよ‥
そんな事態もある訳が無い」


偶々‥‥本当に偶々連絡先が必要と言われて書いただけで他意は無い‥
それよりも気になる所長の話、もし‥‥あり得る話では無いが、もしコンラートが所長の言うコンラート・ゼクス中将だとすれば全てが繋がるんだ。


あのセーフハウスは本人の持ち物で、中にあった将校用の軍服は元々コンラートの物‥‥‥もしそうだとすれば、どうする俺!?


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