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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー
この香草の整理が付いたら、ピアス付きを置いて図書館へ‥‥
そう思ったが、悠真との鉢合わせの可能性を考え諦める事にした。
「待つ事も重要なんでしょう私には‥‥
‥‥誰か紅茶をもう1杯‥‥」
「承知しました盟主」
近くに居たピアス付きが反応し、新しい紅茶が差し出され、それと共に気を使ってか新聞数部も一緒に置いて行った。
「‥‥くすっ‥‥
懐かしいですね」
ルークとミュンヘンに飛び出した時、毎朝こうして紅茶を飲みながら新聞を読んでいたと思い出す‥
あれから時が経った、懐かしいと思うほどには長い時間が・・・・・
事務所から出た後、何の気が向いたのか分からないが、もう一度あのセーフハウスに向かう事にした‥
立入禁止の看板は変わらずだが、敷地内に先ほどは無かった車が1台止まっている。
「・・・コンラートの車・・・」
ずっと見なかったコンラートの車が此処に‥‥という事はコンラートはセーフハウスの中に居る。
「・・・・・・・」
自然に足が動く‥‥セーフハウスの入り口へ‥‥
扉を開き、エントランスを通り、前に来た時にリビングと教えられた扉を開けば、ソファーに座ったコンラートが俺の方を見詰めていた・・・・・