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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー
リビングで寛いでいた私に、それは突然やって来た‥
急に緊張感漂うピアス付き達、それを見て私は1人に声を掛ける。
「‥‥何がありました?」
「この敷地内に侵入者です」
「侵入者とは‥‥」
普段このセーフハウスには立入禁止の看板が立てており、人が入る事などまずあり得ない‥
多分この屋敷の噂も一役買ってはいると思う、娼館での話にもあった連続的女性の行方不明と、ネクロフィリアの噂、それがセーフハウスから人を遠ざけている。
「‥‥それが盟主‥‥‥」
「どうしました?」
「侵入したのは、この間盟主と一緒に居られた男だと‥‥」
「この間‥‥悠真ですか‥‥
分かりました、あなた方は隠れていなさい、私1人で会います」
「畏まりました」
命を出せば動きは早い、悠真が屋敷内に入る前にピアス付きは全員何処かに身を隠し、リビングに私1人だけが居る状態‥‥一応は‥‥
(‥‥警戒心旺盛な事‥‥)
隠れてはいるが、醸し出す殺気までは消せず‥‥そんな緊迫の中で何も知らない悠真がリビングに入って来た。
「・・・何をしに来ました悠真?」
「車がある事に気付いたから入って見た‥
俺は少し話をしたかっただけだ」
「この間話をした事の他に何か?
大概の事は話ましたよ」
「だが隠し事もある」
「当たり前です‥
産まれた時から現在まで事細かに話せと言うんですか?
それこそ不可能でしょう」