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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー
「・・・・
足音からして、かなりの人数が居たのか」
「10名ほど‥‥
来なくても良いと言ったんですが、護衛とセーフハウスの大掃除も兼ねて付いて来たんですよ、外に出る度に面倒くさい」
ルークが居らず、更に賢人が代変わりしてから、中々1人で居城の外に出して貰えない‥
これは最近の私の悩みの1つ。
「どれだけ重要視されているんだか」
「さあ‥‥単に逃げられたくない表れとも言います‥‥言いましたよね籠の鳥と、私はこんなものなんですよ悠真」
優雅に紅茶を飲みながらも、私の方は渋い顔‥
会うつもりは無かった、特に娼館の一件を見られてしまったのが心に引っ掛かっている。
「‥‥‥それで話でしたね?」
「何を言えば良いのか‥‥
此処に来る前、事務所に寄ったら不思議な話を聞いた‥‥大戦時代コンラートと同じ名前のナチの将校が存在したと‥
ただ貴族は名を引き継ぐ‥‥そうも言っていたな」
「‥‥‥それで?
大戦と言えば50年は前の話、同じ名前があってもおかしくはないでしょう??」
「‥‥‥どうしても同じ名の別人とは思えない、そしてこのセーフハウスも元々コンラートの持ち物じゃないのか?
そう考えた方が辻褄が合う、それにコンラートは見た目以上に色々と知りすぎている」
「・・・・・」
その方向から私に結び付けるとは‥
人の勘というのも中々侮れない。