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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー



それからは悠真と少々昔話‥
Cross sels中枢に関する事以外だったら、話をしても構わないレベルと判断した。



「昔の独国の事は良く分かったが、もうこんな時間か‥
そろそろ妻も臨月近くなんでな、なるべく帰ってやりたいんだ」


「長話になりましたからね‥
こちらも‥‥そう外で待機している連中に申し訳無い程度には時間が経ったでしょう」


「そういやあ外に追い出していた‥‥」


「この程度でどうにかなりような鍛え方はしてないでしょうが、やきもきはしているでしょう‥
1人で良いと言っているのに全く‥‥」


「随分と毛嫌う」


「まあ‥‥一番は鬱陶しいなんです、義務的に付いて来るので‥
そう思わないのは‥‥今は居ません」


この100年近くで、鬱陶しいと思わなかったのは1人きり‥
ルーク以外は私には鬱陶しい対象‥‥いや今はアリアンもいますか。


すっかり少年姿が気に入ったアリアンは、私が用意した服を着てご機嫌に私の私室を飛び跳ねる‥
それでも鬱陶しいと思わないのはアリアンだから、半ば運命共同体であるアリアン、そして私の意思と感情をすぐ読み解く。



「‥‥鬱陶しいな、こればかりは俺では何も出来ん‥
まあそんな理由で妻まで疎遠になってくれるな‥‥としか言えないな」


「そろそろ臨月ですか‥‥考慮します」


それだけは軽く約束をし、悠真は漸く帰って行った‥
この約束があの悲劇を起こすとは、私ですら思いもしなかったが。


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