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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー
その日私は居城にて、私のベッドに転げ回るアリアンを楽しそうに見ていた‥
思った通りにアリアンは膨大な知識と力を持つ子供、昔ルーク用に作ったような戦闘用ローブを着こなし、コロコロと転がるのは微笑ましい。
(私に子供が居れば、こんな気分なんですかね?)
無邪気で何をしても興味があり楽しそう‥
そう考えれば悠真の奥様が臨月だった、これは久しぶりに純真無垢な赤子が見れそう、長い人生の私でも赤子というのは神聖で無垢そう思える。
「クルスー!
何か鳴ってるよーー!!」
「??
電話‥‥‥ですか‥‥‥」
殆ど鳴る事が無い私の私室の電話‥
しかも鳴ってるのは、昔細工したミュンヘンのアパートに繋がる物‥
出るべきかどうか少し悩み、私は電話を取る方を選んだ。
「・・・もしもし・・・」
『失礼ですが、コンラート・ゼクスさんですか?』
「ええ‥‥コンラートは私です、そちらは?」
『朝比奈が所属する会社の上司になります‥
朝比奈がコンラートさんの連絡先を緊急用として置いていっていたんです』
「緊急用‥‥」
話から考えて悠真は山の巨大望遠鏡に居り、そして下で緊急を要するなにかがあった‥
あまり良い予感はしない、悠真の奥様では無く私に掛かって来たのだから。