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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー



無機物を探すと言うが、このスピードで走っているのに、どうやって動物用の小さな罠を探す事が出来る?



「・・・っ!?」


瞳が‥‥バイクのバックミラーに映るコンラートの瞳が青色では無い!?
今俺の目に見えるコンラートの瞳は、金色とも赤みが入った感じの琥珀色、この世界で見る事など出来ない瞳の色、これがゴールド・クルスと呼ばれる由縁なのか、判断に苦しむ。



「・・・??
どうかしましたか?」


「いや‥‥瞳の色が違う、そう思った」


「ああ‥‥
私の本来の瞳はこちらです、この瞳は世界の自然の流れを見、有機物無機物の判断が付きます‥
そうは言えども普通にある瞳の色では無い為、外に出る時は色を変えているだけ‥‥私は廃れた一族の唯一の生き残りですからね」


「だから盟主なんてやっているのかコンラート、違うかゴールド・クルスと言った方がいいんだろう?」


「コンラートで結構、外でその名を出すのはタブー扱い‥
見たでしょう私の力を‥‥人間は私の力を恐れます、私のこの死ねない身体を恐れます、私が持つCross selsという組織を恐れます‥‥私という存在自体がこの独国の闇そのもの、決して表に出る事も無い」


コンラートは事も無げに語るが、それに付き纏う重さは想像を絶する‥
コンラートが端々で言っていた言葉は、この重さにあった‥‥それを今更気付くなんて俺は馬鹿だ、こんなにも嘆いていたのにっ・・・


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