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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー
成り行き上、悠真に本当の事を語った‥
私が何者で何をしていたかを‥‥そうCross sels盟主である事の全て‥
それに対し驚きはあるが反応は薄い、これが悠真なのだろう。
「もう少しで森から出ます、ですがまだCross sels敷地内、今度は地雷と格闘です」
「まだ罠があるのか?」
「アリアンが力を振るえるのは森まで、後は記憶にある罠の設置場所を避けて通るしか無い‥
避ける自信はありますが、振動やかすって誘発の危険性もあるんですよ」
「厳重だ‥‥」
「一般人が敷地内に入らないようにする為の配慮の1つ、表とCross selsは相容れない存在、それならば近付かせないのが一番効果的な方法そう考えたんですよ、私も同意しましたがね」
話をしている内に森を抜け、多少雑だが道路付きの場所までは出た‥
Cross selsに組みしている者の大半は知っている事だが、この道路も半分はダミーであり、正解ルートは1本しか無い。
更に言えばミュンヘン側に当たるこちら側は、交通目的で使う事は殆ど無く、牽制の為の土地‥‥そう位置付けられている。
「本来の幹線道路に出るまで後5分程度、それまでは気が抜けません」
道路を迂回し、地雷を避け、草原に近いこの場所をフルスロットルで走り抜ける‥
こんな荒業は私ですら久々であり、本当に集中していなければ無機物を見逃してしまいそうになるが、何とか私の精神力の方が勝ったよう、結局森以外は何事も無く幹線道路に乗る事が出来た。