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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第31章 ルークの暗躍-沈黙の10年



「・・・あんた今で満足か?」


「誰だ?
あまり見た事が無い顔だが、階級は私より上‥‥」


「研究者なんだろ、今より好条件で研究したいと思わないか?
・・・ただし俺が欲しい物を定期的に手に入れられるならの話になるがな」


面倒な手順を省き、俺は直接的な高み目線での交渉を選んだ、拒否すれば殺せば済む‥‥此処は中央施設なのだ。



「‥‥‥研究者‥‥か‥‥‥
毎日毎日病人か臓器摘出、それで研究者と言えるかね?
そして何者かは知らんが、私は君の役には立ちそうに無い」


「どうしてそう思う?」


「私が研究者に‥‥いや、このCross selsに与したのは、人身売買に於ける記憶操作に興味を覚えた為‥
今は記憶を消すだけだが、都合良く記憶を植え付ける事が出来るのではないか‥‥例えば調教を施し調教された部分だけを残す、そんな部分的操作を私はやって見たかった‥‥現実はこれだがね」


「面白い考えだな、俺も人身売買の方だが需要と供給が合っていない‥
買う方は従順な性奴を求むが、売るこちら側は廃人に近い抜け殻、これからを考えればあんたが研究する物は有益なものになる」


こいつは面白い、俺の今の立場と与えられた役割と、この医者の研究対象は多少の見解の相違があっても、丸っきり別でも無さそう‥
上手く使えば正々堂々と階級を上げるネタになる、何としてでも捕まえたい。


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