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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第31章 ルークの暗躍-沈黙の10年
コイツの目を盗んで暗躍するのが、どれだけ大変な事か‥
特に暗殺に関して言えば、発覚する訳にはいかないと毎回睡眠薬を仕込んでいるんだぞ?
(中々尻尾も出さない面倒な奴)
間違いなく腹に一物も二物もありそうなんだが、向こうも周到で本性を出す事をしない‥
お陰でこんな年数の付き合いになってしまったが、転機は意外に簡単に訪れる事になる・・
俺が練った計画は予想以上に良好、そしてあの医者の研究成果で、ある程度であれば調教記憶を残しながら、自身の記憶を消す事に成功‥
従順で淫乱な性奴は買い手に大好評、そしてショーという開いた間口で、表側から新たな大物も引っ掛かり、組織的収益は跳ね上がりと良い事ずくめ。
上も無階級を調教師要員とし、当たりがありそうな国に次々と送り込む事に夢中‥
程よい無階級と人身売買の新たな循環システムとして、俺の案は正式に軌道に乗った、勿論階級も第10から第6まで一気に上がり、漸くトルホフとも縁が切れると思っていたが‥‥
「‥‥‥‥‥‥‥」
すっかり広く豪華になった中央施設の俺の自室、今日のところは動く必要は無いと奥の部屋のベッドに寝転がっていれば、手前の部屋に気配‥‥殺気が1つ。
(‥‥俺が呑気に殺られるかよ‥‥)
寝た振りを決め込みながらも、枕の下には拳銃、マットの下にはナイフ‥‥これは狙われやすい為の何時もの癖‥
その他に着替えもしていないので、腰にナイフと足首に小型の拳銃、そして手には愛用の拳銃を握り、息を殺して相手を待つ事にする。