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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第32章 ルークの暗躍2-解明された秘密
俺の予想通りの悪い予感、目の前に迫る丸い大岩、そしてこれを崩せるのは盟主から教わったあの技。
(出来るのか俺に?)
出来る出来ないの問題じゃ無い、やらなければ俺は怪我程度で済むが、ニコライは確実に駄目だろう‥
最後の鍵‥‥ニコライを生かすには、この方法しか無いんだ。
(盟主は言った‥‥この技は人間の技だと‥‥
だが盟主に掛かれば、大岩だろうが壁だろうがぶち壊す‥‥俺は見た筈だ、あの王宮の分厚い壁を破壊する盟主の姿を‥‥)
今の盟主に近い腕力を持つ俺だったら、この大岩を破壊出来る‥
ただし持つ力を完全に解放しなければならないが。
「・・・選択肢なんて‥‥‥無い!!」
大岩の中心それが拳を入れるポイント、ズレれば大岩を完全破壊なんて出来ない‥
中心に来るように少し位置をズラし、俺は一撃の為に構え‥‥そして抑えている身体能力の全解放。
こんな事は滅多にしない、盟主はともかく俺にはリスクがあるから‥‥
盟主は身体能力を使っても力の低下は全く無いが、俺はこの身体能力を使うと力が低下していく、そして襲うのは飢えの衝動‥
盟主に近くて盟主とは違う俺の身体、与えられた身体能力は使う事によって消費され、飢えれば無意識に人間を襲う。
それが嫌だから、俺は限界まで力を抑えていたんだ。