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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第32章 ルークの暗躍2-解明された秘密
大量の血を流し倒れるトルオフの生命を確認、腕首に触れてもまだ繋がっている首に触れても脈は無し‥
今度こそ本当に死んだか、余計な手間を食った。
「‥‥っっ!ニコライ!!」
忘れていた訳では無い、ニコライまで構う暇が無かった‥
そんなニコライは‥‥壁に寄り掛かり、撃たれた脇腹から血を流し‥‥此処から見ても分かる、もう助からない事が。
「‥‥すまん、しくじった‥‥」
「いや‥‥あの男を監禁しながらも野放しにしていたこちらが悪い‥
お前のせいじゃない‥‥ルーク・ガルシア‥‥」
「二度はしくじらん」
「そうか‥‥殺ったか‥‥」
「・・・・・・・」
ニコライはもう見る力すら残って‥‥いない‥‥
痛み苦しみ死ぬくらいだったら‥‥
「‥‥本当は無理にでも居城に連れ帰りたかったよ‥‥
さらばだニコライ・グロネンコ、賢人から苦しみの無い死を‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥‥」
宝剣では無く、ニコライの心臓を拳で一突き‥‥心臓を貫くのでは生き絶えるまで少しの時間が掛かる、だから拳で心臓破裂を選んだ‥‥少しでも早く楽にさせる為に。
「・・・終わったな・・・」
手に持つのはニコライの階級ピアスと、そして望み望んだ遺物の制御法の書物‥
更に万が一の為にリュックの一番底に入れていた発火物。
俺は発火物をセットし、この最奥の地下から立ち去る事にした‥
起爆すれば、あの部屋は火の海‥‥トルオフもニコライも証拠は残らない、それが一番合理的な方法なんだ・・