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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥
本部遺跡に到着したのは、もう夜になりそうな時間‥
国を跨いでの移動なんだ時間が掛かって当たり前、絶対に旅客機だけは乗らん!
関連施設から漸く懐かしい居城へ‥
この場所は変わらない俺が出て行った当時のまま、やはり居城は安心出来る場所、そりゃそうだ産まれ育った場所なんだ俺に取っては。
「・・・・・・・」
居城内を懐かしみながらも、勝手知ったる居城を上へ上へと歩く‥
そして歩き着いた先は最上階の盟主の居室の前、明かりが見えるところをみれば盟主は居室に居られる。
深呼吸を一度だけして、自分は10年以上振りになる盟主の居室の扉を叩いた・・
「‥‥ただいま戻りました‥‥盟主」
「よく戻りましたねルーク、待っていましたよ」
昔と変わらず窓辺に腰掛け自分を見る盟主の姿は、自分が此処を出る前に戻してくれるよう‥
だけど戻らない事だってあるのを今の自分は知っている、中央第2階級の自分の立場、これは今更戻る事は無い。
「新たな中央第1階級コンドラート・オルボフに、中央采配全権渡しました‥
しかし随分と若いのを中央トップに据えましたが大丈夫でしょうか盟主」
「年若くとも知も力も確かです‥
こちらでの階級‥‥司教階級は返納という事で処理しましたが、私と直接コンタクトを取れるようにはしています、折角風通りが良くなったんですから維持するのがコンドラートの役目、彼も本部と中央を繋いでくれるでしょう」