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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥
「スイスの田舎?
もう良いとは??」
「あれから何十年なんでしょうか‥‥
私がパウリーネを独国国外に脱出させてから‥‥」
「っっ!!
‥‥盟主それは‥‥」
パウリーネという言葉にドキッとする‥
封じてしまった言葉、封じてしまった自分の思い、自分はパウリーネとの思い出を封じる事で此処までやって来た‥‥というのに今更のパウリーネの話。
どう考えても、パウリーネはもうこの世には居ないのにっ!
「パウリーネ自身はもう居ません、ですがパウリーネの孫が同じ場所で生活しています‥
‥‥ルークあなたの孫ですよ」
「ちょっと待って下さい盟主!
なんで自分の孫だと断言出来るんです!?」
「・・・
今更話にはなりますがね‥‥
パウリーネが居城を出る時、彼女は妊娠していたんですよ‥‥ルークには伝えないで欲しい、それが彼女の願いでした‥
ですがあれから時は過ぎ、もう良いのでは私はそう思ったんです」
「妊娠していた‥‥パウリーネが‥‥」
自分の子供‥‥
実感は湧かないが、盟主がこう言うのであればパウリーネの妊娠は本当‥
そして自分の血を引く孫がスイスに住んでいる。
「パウリーネ・フランク
居城を出た後の彼女の名前です、更に言えば彼女は再婚する事無く、私が用意したあの場所で一生を終えています‥
‥‥本当は定期的に連絡はあったんです、居城内でパウリーネに付けていたメイド3名を、彼女と一緒に送っていましたから」