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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥
「盟主は全てご存じだった‥‥」
「多少はすまないとは思いましたが、あの時ルークに話をしていれば、パウリーネを居城から出す事をしなかったか、スイスに追い掛けていたでしょう」
「・・・・・・・」
確かに知っていれば自分はパウリーネを手離さなかった、パウリーネと子供と一緒に住む方を選んでいたとは思う‥
盟主にもパウリーネにも、自分がどう考えるか見透かされていたんだ、だから教えない事をパウリーネの方は選んだ。
「・・・
レーネ・フランク‥‥産まれたのは女の子だったんです、勿論普通の人間でした‥
パウリーネが1人で育てレーネは結婚し子供も出来ましたが、不慮の事故で夫婦2人共亡くなってしまっています、残されたのはレーネの子供アメリア・フランクという今年25才になる子1人」
「たった1人‥‥他には?」
「パウリーネに付けたメイドの子孫が、今でもアメリアを守っています‥
名目が付かないので、近所のお人好しとして付き合っているようですがね」
「・・・アメリア・フランク・・・」
「行っておあげなさいルーク‥
パウリーネの墓も同じ敷地内にあるそうですし、顔を見れば少しは気が済むのではありませんか?
ただしルークあなたがアメリアの祖父とは名乗らないように、それだけは忠告して置きますよ」
「分かって‥‥います‥‥」