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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥
「‥‥‥それに、おばあちゃんは強かったよ」
「‥‥‥っっ!」
俺とした事がつい‥‥
パウリーネとの思い出に、彼女の話を聞き損じるところだった‥‥俺らしく無いというか、パウリーネの事だけは俺は弱い。
「パパとママの事故の時、おばあちゃんは言ったの‥‥そういう運命だったと‥‥
おばあちゃんだって辛い筈なのに、涙を見せず私にそう言った‥
素朴で良いから逞しく、それがおばあちゃんの言葉、だから私は此処で1人で暮らす事にしたの、おばあちゃんが守ったものを守りながら」
「強いんだな、アメリアさんで良いのか?
そう思える人は俺は少ないと思う、普通は心弱く誰かに頼るのが当たり前なのに、アメリアさんは逞しく生きているよ‥‥パウリーネさんが言った通りに‥‥」
「ルークさんと年も近いみたいだし、呼び捨てで良いです‥
"さん"なんて付けられたら、私の方が畏まっちゃう」
「礼儀だと思うけど‥‥
じゃ‥‥アメリア、しっかりと継いでいるパウリーネさんの思いを、こうして欲しいという思いを俺は継いでいると思う」
「そう‥‥かな‥‥
本当は近くの人が見に来てくれる‥
おばあちゃんの頃から世話好きさんでね、何時も街に行ったからとお裾分けを貰ったり、1人じゃ大変だからって掃除を手伝ってくれたり、此処の人はみんな良い人よ」