この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥
「何処でとか何故半分なのか、パウリーネおばあちゃんは教えてくれなかったの‥
だけど綺麗なドレス姿で、あのイヤリングが両方揃ってる、だから残りの半分は好きだった人じゃないのかな?」
「‥‥かも知れない‥‥
パウリーネさんが残りの半分をどうしたのか、誰も知らないんだな」
この時の写真は2枚あり、1枚‥‥2人並んで写したのをパウリーネが‥
もう1枚‥‥向かい合って写したのを俺が持っていて、今も居城の俺の部屋に置いてある。
(多分俺の顔が分からないように半分にした、それくらいは理解出来る‥
パウリーネは俺が年を取らないのを知っていたんだ、万が一を考えてこうしたんだろう)
もし写真が完全な状態で、その上で俺が此処に来てしまったら?
古い写真と同じ顔の男が表れれば不振がられてもおかしくは無い、だからパウリーネなりの気遣い‥‥俺にすれば少し悲しいが。
そして写真に写らなかった理由、それも俺のせい‥
『今のままの私を覚えていてルークさん』
この言葉通り、年を取った姿を残す事を嫌ったんだろうな‥‥心が強いパウリーネらしい選択、言った事を一生守り切った。