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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第33章 ルークの帰還-雲の上のパウリーネへ‥
回りくどいが、これが俺が言えるギリギリのライン‥
知らないでは通らなく、知る事を話す事も出来ない俺の下手な答え方‥‥これでも昔よりは話せるようになったんだ俺だって!
「パウリーネおばあちゃんが言わなかった事は話せない、そうよね秘密があって当たり前だもの‥
でも好きだった人はルークさんに似ていると私は思う‥‥やっぱり寝物語りだけど、堀の深い端整な顔立ちに黒髪そして透き通るような青い瞳、そうおばあちゃんは教えてくれた‥‥お話がそのまま抜け出したって思ったくらい似てる」
「‥‥さあ‥‥
その地域に行けば俺みたいのは沢山居るんだ、その中に混じれば皆同じ地中海系」
「ドイツにも多いの?」
「今は‥‥‥
昔はそう多くは無かったが今は普通に居る、殆どの国と国交正常化して色々な国の人がドイツに来るようになった‥‥‥少し暗い話だな悪い」
「うんん‥‥
私が聞いたのだもの、当時に見付けるなんてパウリーネおばあちゃんって凄いね」
偶然の確率‥‥
あの時パウリーネで無かったとしたら、俺はあんなに興味を惹いたんだろうか?
‥‥今更か‥‥答えなんて出る筈も無いのに。
「‥‥少し長居した、それと此処からの景色は綺麗だったよ」
少々名残惜しい景色と思いながらも、俺はロッキングチェアから立ち上がる‥
だけどまだ何かを言いたそうなアメリア、俺としては余計な事を言わない内に退散したくなって来た。